♪♥ この教材は,高校数学の基本問題のうち,2次式の因数分解のバックアップファイルです. ♫♣ 元の教材が機器や通信トラブルで読めないときに,こちらを使ってください.なお,学習の記録は付いていません. • 指数法則 • 展開公式Ⅰ • 展開公式2 • 置き換えによる展開 • 展開の順序 • 展開公式の応用問題 • 2次式の因数分解 • 次数最低の文字で整理 • たすき掛け因数分解 • いろいろな因数分解 • 3次以上の因数分解 • 因数分解(応用問題) • 因数分解の入試問題
■2次式の因数分解(例題→選択問題)
※ [1]~[IV]の公式は中学校の復習となっているが,高校では「置き換え」による因数分解などやや高度なものも含まれている.共通因数でくくる
[I] ma+mb=m(a+b)
[I]の例
(1)
(2)
5x2y+20xy2=5(x2y+4xy2)=5xy(x+4y)
注意
a+b のような「式が共通因数」となることもある.
途中経過として(1)のような式を書くのは自由である(解答者が思いついた順序によっては xy(5x+20y) など他の形となる場合もあり得る)が,最終形は(2)の形にしなければならない. つまり,共通因数は全部くくり出さなければならず,最終形にまだ共通因数が残っているような形では正解とならない.
(a+b)x2−(a+b)x=(a+b)(x2−x)=(a+b)x(x−1)
b−a=−(a−b) だから,次の式は共通因数でくくれる.
(a−b)x+(b−a)y=(a−b)x−(a−b)y=(a−b)(x−y)
一般に,引き算の順序が逆になっているものは「同じ因数で符号だけが逆」になる. y−x=−(x−y) など
※共通因数でくくる変形は「公式を用いる因数分解よりも先に行う」方がよい. 例 そのままの形では○2−□2の形に見えないが,共通因数でくくると分かるもの
2x3−50x=2x(x2−25)=2x(x+5)(x−5)
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問題1 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ)
• 選択肢をクリック(タップ)すれば採点結果と解説ボタンが表示されます.
解説を見る• 見ているだけでは,採点結果も解説も表示されません. (以下の問題も同様です)
3x2−x=x(3x−1)
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6ax2−3axy=3ax(2x−y)
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(a+2b)x−(a+2b)y=(a+2b)(x−y)
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a(x−y)+y−x=(x−y)(a−1)
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[II] a2+2ab+b2=(a+b)2
[II]の例
[III] a2−2ab+b2=(a−b)2 [IV] a2−b2=(a+b)(a−b)
9x2+6x+1=(3x)2+2·(3x)·1+12=(3x+1)2
■ 両端の式 3x , 1 を先に見ること.最後に中央の項がそれらの積の 2 倍になっていれば( )の2乗としてよい.
■ 前から順に見ていくと失敗することが多い. [III]の例
4x2−12xy+9y2=(2x)2−2·(2x)·(3y)+(3y)2=(2x−3y)2
■ 次のような式は,中央の項が両端として考える1次式の積の 2 倍になっていないので( )の2乗とはならないので注意すること.
[IV]の例
4x2−9y2=(2x)2−(3y)2=(2x+3y)(2x−3y)
3x2−12=3(x2−4)=3(x+2)(x−2)
■公式を考える前に共通因数でくくっておく.
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問題2 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ.)
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x2+8x+16=(x+4)2
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9x2−24xy+16y2=(3x−4y)2
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x2−2xy+4y2は2乗にならない
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5x3−45x=5x(x+3)(x−3)
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[V] x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
[V]の例
x2+5x+6=x2+(2+3)x+2·3=(x+2)(x+3)
■ このような問題では,
「最初に」2数の積が 6 になる組を考えること. 1と6の組,2と3の組 が考えられる. 「次に」それらのうちで2数の和が 5 になる組を採用する. 1と6の組 → 1+6=7 × ,2と3の組 → 2+3=5 ○ こうして,(x+2)(x+3) を答えにする. ※「最初に」2数の和が5になる組を考えると,いくらでもあるから絞りきれない.
x2−7x+12=x2+(−4−3)x+(−3)·(−4)=(x−3)(x−4)
■ 積が正の数12で,和が負の数−7となる2数は「負の数」と「負の数」の組で探す.
x2+2x−15=x2+(−3+5)x+(−3)·(5)=(x−3)(x+5)
■ 積が負の数−15となる2数は「負の数」と「正の数」の組で探す.
そのうちで,和が2となるのは「正の数」が強い方となる |
問題3 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ.)
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x2+14x+24=(x+2)(x+12)
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x2−7x−18=(x+2)(x−9)
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x2−10xy+24y2=(x−4y)(x−6y)
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【解説】 分数や無理数が係数になっているときでも,xの係数が和になり,定数項が積になるような2数を探せば同じようにできます. 例
の因数分解
(解答)積がで 和がとなる2数は とだから
の因数分解
(解答)積がで,和がとなる2数は, とだから 【問題4】 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ.)
積がで,和がとなる2数はとだから
解答は赤枠で示した選択肢
積がで和がとなる2数はとだから
解答は赤枠で示した選択肢 |
積がで和がとなる2数はとだから
解答は赤枠で示した選択肢
積がで和がとなる2数はとだから
解答は赤枠で示した選択肢
積がで和がとなる2数はとだから
解答は赤枠で示した選択肢
積がで和がとなる2数はとだから
解答は赤枠で示した選択肢 |
[VI] acx2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d)
[VI]の例
■この因数分解は「たすき掛け因数」と呼ばれるが,公式を暗記しても問題は解けない.次の例のように,2つずつ組み合わせて「中央の項」が一致するまで「いろいろ試してみる」しかない.
2x2+5x+3
x2 の係数として,掛けて 2 になる組は 1 と 2 だから
(1x+…)(2x+…) の形になる.
定数項の部分は,掛けて 3 になる組は 1 と 3 だから
(…+1)(…+3) の形になる.
それらの組合せは,
(1x+3)(2x+1) …(ア) と (1x+1)(2x+3) …(イ)
(ア)は,
···x2+(1·1+3·2)x+···=···x2+7x+··· になり,合わない (イ)は, ···x2+(1·3+1·2)x+···=···x2+5x+··· になり,合う
(イ)より,(x+1)(2x+3) …(答)
■上の(ア)(イ)において x2 の係数と定数項は,「初めから合う組合せだけ」を使っているから,書かなくても合う.そこで「1次の係数」だけに集中してこれを合わせるようにする.■これらのかけ算を縦書きで書くと次のようになる.ただし,2次,定数項,1次の順に書く. ■実際の計算は次のように書くので,「たすき掛け」因数分解と呼ぶ ■このように,考えられる組合わせを順に検討していき「1次の係数」が合ったとき「答」にする. ■これらの計算はすべて「1次の係数」が合うか合わないかを調べるためのものである.
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問題5 次の式を因数分解せよ. (正しいものを選べ.) ※ 途中計算は各自で左図のように行うこと. 解説を見る
5x2+7x−6=(5x−3)(x+2)
解説を見る
6x2−13x−5=(2x−5)(3x+1)
解説を見る
6x2+5x−6=(3x−2)(2x+3)
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